壊し屋は日本をも壊すのか

自公などが、菅内閣不信任案を提出した。



船がものすごい勢いで沈んでいて、正に生死の分かれ目のこの瞬間に、国会では老い先短い爺ちゃん連中が何とも優雅に「この指止まれ」か。



共産党は「自民、公明両党は不信任案可決後の展望がなく、党略的で無責任だ」と言って、欠席を決めたらしい。
言ってることはもっともだが、とても国民の代表たる代議員のセリフとは思えない傍観者ぶりである。なぜ思い切って反対票を投じるなり、合理的な代替案を示せないのか?



自民よ、今回の惨事の根本原因を作った、リスクを一顧だにしない原発推進は君たちの仕業じゃなかったのか?今更菅内閣の「失政」批判など、どの面下げて?片腹痛いわ。



国会の爺さんたちは、今の世界の潮流が全くわかってないし、多分関心もないのだろう。
僕は、僕自身のために、そして子供たちのために、世界の中での日本の没落ぶりを心から憂いている。



今は全員で船底の穴を塞いで、水を掻き出す時だ。それが出来ないやつは、裸で海に飛び込んでひとりで無人島でも目指してくれ。
無人島なら、あんたら爺さんがなりたかった王様になれるだろう。よかったな、爺さん。


OK、菅内閣に落ち度はあった。しかし、他の人間が総理であったら、もっとうまくできたかどうか、それは到底証明不可能だ。
(自民政権だったら、放射線関連の情報が遙かにひどいレベルで隠蔽されていた可能性も否定できない)
誰が、どうやったら、今の菅内閣より確実にうまく運営できるのか?
今回ばかりは、今まで内閣が変わるたびに何十回も失望してきた轍が、奇跡的に繰り返されないということを期待できる合理的な理由があるのか?



な、わきゃない。
全くないのである。
信じるに足る、具体的な新内閣の陣容、国家運営の道筋の提案もなく、とりあえず船長を船から降ろしても、混迷とパニックは悪化の一路なのは間違いない。
短絡的に内閣不信任案を出す「政治屋」は真の国賊であり、国辱だ。



闇雲な原子力推進のエンジンだった自民党?そもそも政治家としてのモラル・資格を保持しない小沢?政権を担当した時に、全く何の鋭さも巧さも見せなかった鳩山。


彼らが、遙かによい未来を日本にもたらす?説得力、笑っちゃうほどゼロである。






以下、asahi.comより


主執行部、中間派引き締めに躍起 多数派工作が激化2011年6月1日21時58分

不信任案をめぐる民主党内模様
 野党提出の菅内閣不信任決議案が可決されるかどうかは、民主党内で同調の動きを見せる「反菅」勢力の動向がカギを握る。1日、造反者数を抑えたい執行部と「反菅」の間で多数派工作が激化した。

 衆院で100人超の最大勢力を誇る小沢一郎元代表グループと、衆院約30人の鳩山由紀夫前首相のグループ。一致して不信任案に同調すれば、不信任案は可決される。だが、両グループとも一枚岩ではない。

 前夜、菅直人首相と約2時間会談した鳩山氏。1日は議員会館の事務所で大畠章宏国土交通相松野頼久川内博史衆院議員ら自らのグループメンバーと相次いで意見交換した。

 鳩山グループは、菅内閣に大畠国交相海江田万里経済産業相ら重要閣僚を送り込んでいる。側近の平野博文官房長官は棄権する方向で、小沢鋭仁環境相は反対する見通しだ。それだけに、同日昼、自民党幹部に「大畠氏と海江田氏が閣僚辞任」との一報が寄せられるなど、「怪情報」が飛び交う一幕もあった。

 幹事長職を離れて1年になる小沢氏のグループの足元でも、態度を決めかねている議員が少なくない。小沢氏は同日、グループの議員を次々と呼んで不信任案に同調するよう説得した。

 一方、菅首相ら党執行部は、党内の中間派を中心に引き締めに躍起だ。

 当選1〜3回の衆院議員約10人が1日夕、国会内で安住淳国会対策委員長に「党所属議員の要望を受け止める公式の場」を設けるよう要求。安住氏は「政府と党のひずみを改めていく必要がある」と、首相と岡田克也幹事長に不信任案採決後、両院議員総会を開くよう求める考えを示した。

 首相も1日昼、国会内で樽床伸二国対委員長超党派の議員と面会。震災復興のために会期延長を申し入れる樽床氏らに対し、「その通りだ」と応じた。樽床氏はその後、記者団から不信任案への対応を聞かれて「仮定の話に答える段階ではない」と同調しない考えをにじませた。





国や文明が外的な要因だけで崩壊することは稀である。外的要因がきっかけになるとこがあっても、実は崩壊の根本原因は、その国や文明の奥深くに内包されている。


今回の国難も、もはや外的な要因はほんの小さな部分でしかないのかもしれない。国会と霞が関周辺に巣食う、無責任で情報収集力も分析力も判断力もないゾンビ達の跳梁跋扈がその主因である。


絶滅するのは、ニッポニア・ニッポンだけでなく、ニッポンそのもののような気がする。